自己嫌悪を手放してやりたいことができるわたしに!」と言う記事でお話を伺った香織さん(仮名)。また違ったテーマでセッション(※)をさせていただきました。

娘さんにキツく言ってしまったことについて、どうすればよかったんだろう、と言うところから話を進めていきました。子供さんに対するこころの動き方、捉え方など、多くの方の参考にしていただけると思いますのでご紹介します。また、第一子の長男・長女の方は似たようなところをお持ちのことも多いと思いますので、ご参考にしていただければ。

セッションのレコーディングとHPでのご紹介をご了承くださった香織さん(仮名)の実際のセッションの様子です。個人を推定できるようなところは設定を変えてあります。

※セッション:コーチング、心理カウンセリングなどで使われる言葉です。一定の時間で区切られた枠のことです。1回の対話のようなイメージをしていただくとよいと思います。

娘にキツく言ってしまった

山根今日はどんなテーマでお話ししていきましょうか。
香織 なんかこう、1つ解決したら、また1つみたいに出てくるもんですね。なんか、最近、最近というか、まあ、子育て中の親はみんなが思うことなんだろうけど。すごく、自分の軸を見失ってるなって思ったことがあって。頭の中ではわかってはいるけど。出てくる言葉が、なんていうのかな、ちょっと言い過ぎたなって思うことで。
娘の成績が悪かったんですよ、今回。それに対して、娘も、悪いと思うっていうことは、言ってたんだけど。
実際、返ってきたものが、えって思うような結果なわけですよね。
まあ、試験前の娘の姿を見てると。ま〜、あれで、これなら当然だって思うんですけど。
山根 うんうん。
香織 そうなった時に、どう言ってあげたら、娘はやる気になったのかなぁ。
やる気にさせる必要があったのかなぁ。
とか。
試験前なのに、1日5時間とか、6時間とか、スマホを扱うわけですよね。
山根 ほぉ。
香織 で、それを止めてあげるべきだったのかな。とか、ぐるぐる回って。
山根 うん。
香織 で、もう、終わったことを言っても仕方ないのに。私が我慢できずに、娘に結構きつく言ってしまったっていうことがあって。
山根 うん。
香織 うん。なんか、それが、こう、未だに、どういう形がよかったというか、なんか、ちょっと、こう、言い過ぎたなって思ってるから、モヤモヤしてるんでしょうけど。
子供の成績を気にしないでいられる親御さんになりたいなって思うんです。(笑)
山根 (笑)
香織 そういう方、いるんですよね。あの、別に、勉強できてなくてもいいと思ってるわけじゃないんだろうけど。そこが、あんまり、気にならない。
ま、良くても悪くても、もう、それでいいって思える。なんか、そういうメンタルって、私にはできないのかしらっていうのが、今日、ちょっと話してみたいなってことです。

認知行動療法の本を試してみたけど

香織 あの、認知行動療法とかあるじゃないですか。
山根 うんうん。
香織 で、たまたま、その本があって。職場のスタッフと一緒に、ワークをやってみようみたいなのがあって。たまたまやってて、そのことを、ざっと書いてみて。自動思考とやらを捉えるみたいな、そういうワークがあって。
山根 うん。
香織 わって書いた中に、私、娘の点数を、娘のお友達、私が知ってるお友達と比べようとしたりとか。他のなんとかちゃんと、なんとかちゃんはどうだったの、って気になってたとか。
あと、今回がたまたま良くなかったっていうだけでなくて、この先もずっとそれが続くんじゃないかっていう心配をしてるのかなとか。
山根 うん。
香織 そういうところには気づいたというか、不安なのかなと思ったんですよね。
山根 うん。
香織 今回悪いから、次もそのまま行くとは限らないのに、そう思ってる。
山根 うん。
香織 あと、ただ、その反面、それが数学とかだったから。数学って、ここでつまずいたら、この先ずっとつまずくぞって心配になっちゃったりとか。なんか、そういうのが、多分、私の中で、そういう言葉、娘にかける言葉に変わったのかなって今思ってるんですけどね。
山根 うん、うん。
香織 う〜ん、大丈夫だって信じてあげられるところに至ってないというか。
出てきたものをお疲れ様ってどうして言えなかったのかなっていうのがある。
山根 うん。
香織 成績が気にならない人ってどんな気持ちでいるのかなぁ。

娘さんへの気持ちから自分のことがわかる

山根 まぁね。娘さんっていうのは、1番難しいというか。自分のこころを隠しようがないっていうところはあるんですね。
香織 おぉ〜。
山根 で、あの、これね、面白い使い方ができるんですけど。
香織 はい。
山根 というのは、娘さんに対してやってることを見たら、自分に対して何をやってるのかがわかるんですよね。
香織 うん???ん。って、、、、、、自分に対してやってること?
山根 うん。
香織 え〜、ちょっと、、、、、、なるほど、、、、、、へぇ、、、、、、、どう、どういうところだろう?
、、、、、、いたわってる部分もあるけど。
うまくいかなかった時に責めてんだ。
かな。
ま、攻めた。攻めてしまった。
本来取り組むべき。べきって思ったからかな。
なんかすごい、十分時間があったのに、準備しない。
準備が足りないと思っていて、やっぱりその結果が出てきてしまった。ほら見ろと思った。
じゃあ、そうならないように、もっと早くに、、、関わるべきだったのかな。
その時はでも、そんな状況だけど。
勉強に、取り組まないなと思っていながらも、本人の意思を尊重しよう、本人がちゃんと考えてやるだろうっていうことを優先して、ぐっとこらえて見守ってたんですよね。
山根 うん。
香織 そしたら、案の定、そうではないかってなって。ただ、見守らずに、あの時ガミガミ言ったらよかったのかなって思うと、そうは思ってなくて。
山根 うん。まあ、そのポイントは、えっと、言ってしまったっていう、そこに怒りが出てると思うんですけど。
香織 うん。
山根 えっと、その、怒りっていうのが、自分ではコントロール不可能な感情の動きじゃないですか。
香織 うん、うん。
山根 なんか、そういうことをやってしまったというか。うん。で、それは、今回は娘さんに対して感情動いてますけど。
香織 うん。
山根 多分、自分に対して同じことをやるんですよ。なんか、わかってたんじゃない、っていう。でも、やっちゃったみたいな時。何やってんのよ私は、みたいな。
香織 う〜ん、前、なんか、あの自己嫌悪の時と同じような感じかな。
山根 うん、あれも近いですね。なんかね。
香織 ですね。
山根 うん。

自分のことを見ていくと、、、あらら、誰かに似てる

香織 まあ、でも、そう。あるなぁ。
山根 うん。
香織 なんか、作業というか、後回しにしてしまったりとか。
山根 うん。
香織 これやろうって決めて、ToDoリストを作成したのに。
山根 うん。
香織 やらないまんま。それをそのまんま見て見ぬふりしていて。そして、しばらく経って、やってないことを、あの時、時間あったのに、やればよかったじゃないか。とか、なんでやらなかったのかみたいな気持ちになることはありますね。
山根 うんうん。
香織 そして、ことが進まず。ギリになって慌ててやって不完全なものになってしまうみたいなことは、ありますね。なんか、そういうタイプのような気がする。昔から。
山根 うん。
香織 なんかこう、レポート出すとか、論文書くとかっていうエピソードがある。その、それに、その時に、もうこれ以上ないぐらいの仕上がりで出すっていうつもりで意気込んでいたのにもかかわらず、後回しに後回しにして、なんか不完全な形で出すタイプな気がする。なんかそういうのはありますね。
山根 後回しにして、後回しにしてって、なんか誰かに似てませんかね。
香織 誰かに似てる?
山根 後回しにして後回しにしてやらないっていうのは。似てる人って誰ですかね。
香織 娘?
山根 うん。
香織 いや、そうですよ!
で、結局不完全な、このぐらいでいいかなっていうふうに仕上げて臨んだんです。彼女は。何が良くなかったのって聞いたら、いけると思ったみたい。なんかそんなこと言ってましたね。
山根 めっちゃ似てません?(笑)
香織 (笑)
いけると思ったって言ったんですよ。
なめてたねとか言って。その時は。
だけど。それ、先週の出来事で。この週末から今日に、そして今現在についても、取り組んでなくて。どうするのかなって、ここにたどり着くまでに、様子見てたけど、動く気配がなくて。
山根 うん。
香織 でも、彼女は今週いっぱいで、試験の復習と。本来試験前までにやっておきたかったワークをせずに試験に臨んだから。そのワークを今週中にやるって言ったんですよ。
山根 へぇ〜。
香織 偉いじゃん。と思ったけど、やってる気配全然なかった。今週いっぱいって期限を決めてるのに。
山根 うん。
香織 やばいなと思って。言わんでおこうって思ってるけど。多分、週末にかけて。多分こう進んでいくにつれて、焦るんだろうな。私にそっくりじゃないですか!

変わるのはわたし?!

山根 そうすると、娘さんの行動予測は簡単ですね。
香織 そうですよ。めっちゃ簡単ですよ。そして多分仕上がらないですね。
山根 うん。
香織 これは〜、、、なんかの本で。子育てのなんかコーチングみたいな、なんかそういう本で見かけたんですよ。子供は育てたように育つんじゃなく、親のように育つんですって書いてあったんですよ。めっちゃそのままじゃないですか!
山根 うん。
香織 そういうことなのかぁ〜。
山根 うん。
香織 やっばっ!でも、それって私が、そこが変わったら娘も変わるってことなのかな?
山根 可能性は大いにあるんじゃないですかね。
香織 大いにある?
山根 うん。だって元々コピーしてるんですからね。
香織 いや、そうですよねぇ。いや、すごい。そんなにコピーするっていうぐらい。そういうことなのか。
山根 うん。
香織 どこ見てそれを学んだんだろう?
山根 見てるというよりも、感じ取ってるって感じだと思うんです。
香織 あ〜、、、なんか、そう言いますよね、ヤマネさん。なんか潜在意識的なところを感じるんですか?
山根 う〜ん、まあ、あの感情って、共鳴して感じとる。ま、特にあの、親の感情って、子供はこう、敏感に共鳴して感じ取りますからね。
香織 う〜ん。
山根 だから無意識のうちに、あ、こんなふうに感じてるってのは、まあわかってるわけですよね。
香織 うんうんうん。
山根 で、同じようにたどっていくわけですよね。
香織 あ〜そうか。私もそんな自分は嫌なんですよね。
山根 うん。
香織 なんなら本当に早くから着手して。もう3回ぐらい確認して、もう1回確認して。よし、もうこれ以上ないっていう形で出したいと思ってるんですよね。
山根 うん。
香織 それを、これぐらいでいっかなって出しちゃうんですよね。
山根 うん。
香織 全く一緒ですね。
山根 うん。
香織 これはやばいぞ!
となると、私は嫌だと思ってるんだったら、解決しようとすればいいんだなと思うんですけど。
山根 うん。
香織 、、、そうすると、ただ、そうすればいいじゃん。そうすればいいじゃんって言ってると、また自己嫌悪になっちゃうんですよね。
山根 うん。
香織 でも、放っておきたくもない。できれば解決したい。

潜在意識に何が?

山根 そう、実は、あの、こっからが難しいところなんです。潜在意識に何があるからできないのかっていう。
香織 ああ、そうか。
山根 ところになっているので。
香織 うんうんうんうん。なるほど。でも、逆に考えると、潜在意識に何かあるから、そういう状態になってるってことですね。
山根 うん、そうですね。
香織 面白い、、、これは興味深い。でも、今この状態の私には気が付けないわけですよね。
山根 うん。なかなかね。自分で気がつけたらいいですけど。
香織 うんうんうんうん。そして、こう、そうかもって思い当たるぐらいのことは、多分違うんですよね。
山根 なかなかね、簡単には思い当たらないですね。
香織 なるほど。あ、でもなんかこれずっと考えてたらふっと出てくるかもしれないってこともあるんですよね。
山根 あの、それってなぜっていう質問を投げとくと。なんかぼ〜っとしてる時とかに。
香織 そうそう言ってました。これはもうヤマネさんが言ってた。そう、思い出した。そうか、なぜを問いかけておく。
山根 っていうのが、ま〜自分でのやり方です。
香織 うん。
山根 で、ま〜そこに、1番手っ取り早く切り込むのがインナー・セルフ・ダイアログ®なんですけど。
香織 そっか、これに切り込むのがそれなのか。うん。いや、でも、すごいですよね。潜在意識に切り込む、、、どうなんでしょう。出てくるもんでしょうか。このあと、残りの時間とかで。

やろうと思ってもできないことは

山根 う〜ん、まあ、やってみますか。あの、直近でなんかやらないとって思ってたけど、ずっと先延ばしにして、やってないこととか、気になってたことってなんかあります?
香織 自分の前の職場のスタッフとかだけじゃなく、他にも、スタッフさんたちの話とかを聞けるようになりたいと思っていて。どういう方法があるかって考えて。名刺と、パンフレットみたいなのを、作ろうと思って。で、作れてない。
山根 うん。
香織 で、それ、本当は、作ったら、人が集まる場所に置いてもらおうと思ってるんですけど。まず、そもそも、できてないから。
山根 うん。
香織 いつになるんだろうなっていうぐらいのレベル(笑)。やりたいと思ってるのに。全くもって、着手できてない。
山根 うん、うん。
香織 でも、反面、なんというのか。今、すごく、私は、その、それができないと何が困るかって言ったら。何が困るんだろうなっていう。そういう部分もあるから、やらないのかな〜とかも思ったりするけど。ま、仕事もあるし、逆に、なんなら、仕事忙しいし、とか。
山根 うん。
香織 自分のその、仕事以外の時間を使って、そういう作業をすることに対して。
山根 うん。
香織 ま、大変。大変っていうか、時間取るなぁと思ってたりとかもするから。ただ、結局、そうすると、1週間後も2週間後も、なんなら、1ヶ月後も2ヶ月後も、今と同じ状態かって思うと、焦る。
山根 うんうん。で、やりたいと思ってる香織さんがいるわけですよね。
香織 そう、すごく。
山根 で、やりたいと思ってるけど、う〜ん。どうだろう。やろうとできてないのかな。どういう状態にあるんですかね、今?
香織 え〜と、例えば、やろうと思ってはいますね。そして、何を使って作ろうかなって思った時に、例えば、その、パソコン開いて。何からしようかなで止まるっていうか。
山根 何からしようかなで止まる?
香織 そう。
山根 うん。
香織 で、違うことしちゃうんです。あの、ネットサーフィンして終わるみたいな。なんか。

立ち止まっちゃう自分

山根 じゃぁ。どの部分に出てきてもらったらいいんだろう。なんか自分で、あ、この部分に出てきてもらって聞いてみたいなっていう。思えるような、自分の部分って、なんか思いつきますか?
香織 あの〜、ただ単純に、やり方がわからないでいるのかなっていう自分もいるんですよね。作業する、例えば、その、ワード使うのか、なんか、その、そもそも、どれを使ってパンフレット作るのがいいのか、あまり、その、パソコンに詳しくもないし。
山根 うん。
香織 ただ、まあ、なんか、そういう、お知らせとか、自分を紹介する文章的なものを作ればいいだけなんじゃないのって思うけど。なんか、よりよく仕上げたい自分もいるのに、何をしたらいい。何からすると、どの、例えばアプリだったり、そういうの使うのがいいのかっていうのをぐるぐる回ってるような気がするから。
本当はどうなの、っていう。自分でできないんだったら、他の人に頼むとかいう。誰かに頼むとかいうことだってあるかなと思うんだけど。まず、パソコンに向かって作業を始めよう。始めるところ。始めようとしてるのに。
山根 うん。
香織 なんか、そこで立ち止まっちゃう自分。ま、どんな思考なんだろうなって。
山根 じゃあ、その、何かを始めようとするんだけど、立ち止まっちゃう自分に出てきてもらいますか?
香織 うん、うん、うん、うん。それが、いいかな。なんか、できてしまえば。
山根 うん。
香織 別にもう、やりたいこと、やろうと思ってることは、はっきりしてるので。そして、それを作るっていうことも決めてるので。
山根 じゃあ、立ち止まっちゃう自分に出てきてもらうことできそうですか?
香織 うん、できますね。そこに、その。うん、出てきます。
山根 なんて呼ぶと呼びやすいですか?
香織 でも、なんか、ねえねえって感じですね。ねえねえ。ちょっと名前つけた方がよければ、でも、香織さんなんですよね。
山根 香織さんだと、どっちも香織さんなので、なんか、呼び分けができそうな。
香織 そうですね。呼び分けができそうな。
山根 うん。
香織 別になんでもいいんですよね。それは。
山根 なんでもいいです。もう。
香織 あ〜、そうですよね。じゃあ、え〜っと、Aさんにします。

目の前に出してみる

山根 Aさんでわかる?
はい、じゃあ、Aさんを目の前に出してきて。
今、Aさんってどんな感じですか?
香織 今のイメージは、私には背中を向けてるんですよね。
山根 うん。
香織 なんか、背中というか、ちょっとこう、後ろの、こういう角度で、私はAさんを見てる感じで。
なんかこう、パソコンの前に座ってるんだけど。私は斜め後ろから、こう見てる感じで。
ちょっとうつむいてて、何もしてない。手は動いてない状態。
山根 そのAさん見て、今の香織さんは、どんな感じ?
香織 雰囲気的にはこう、落ち込んでるような感じで、見える。
山根 落ち込んでる感じなんですね。
香織 うんうん。
山根 Aさんになんか声かけたい感じはしますか?
香織 う〜ん。でも、なんか声かけるとしたら、大丈夫?っていう感じかなぁ。
山根 大丈夫?って声かけると、Aさんはなんか反応しますか?
香織 しない。
山根 しない?その様子を見て、どんな感じしますか?
香織 う〜ん、、、声かけづらいかも。
山根 声かけづらい?
香織 うん。立ち止まってるっていうか、止まってる。なんかこう、大丈夫っていうことにも反応しないから。なんか、、、大丈夫かな、ってなんか心配。心配しますね。心配してる。うん。
山根 Aさんのために、今、香織さんがなんかしてあげられそうなことってありますか?
香織 なんか、肩を叩いて、とんとんって触れてあげたいというか。
山根 うん、いいですよ。
香織 うん。

気持ちに気づく

山根 触れてあげると、なんか反応しますか?
香織 うん。さすがにこう、顔は上げますね。なんか振り向いて。
山根 そうすると、どんな感じがします?
香織 悲しそうな顔してるなぁ。
山根 悲しそうな顔してる?
香織 うん。
山根 なんか言いたいですか?
香織 大丈夫?って。
山根 するとAさんはどんな反応するんですか?
香織 うんって、なんか悩ましい。悩んでるような顔。
山根 悩んでるような。
香織 辛そうな。辛そうなっていうか。うん、そんな顔しますね。うん、そうだな。
山根 じゃあ、それ見てどんな感じですか?
香織 辛いの?辛いんじゃない?って。うん。あ、辛い、辛いのかぁ、って感じ。
山根 辛い感じ。うん。Aさんが辛いのを今までわかってなかったって気はします?
香織 うん。辛いのかぁ、って思いましたね。
山根 それを思った香織さんを感じてAさんはなんか反応しますか?
香織 、、、辛かったんだねってわたしが思って、Aさんは、、、ただ、うんとは言わないというか。なんか、辛いっていうことを知られたくないていうか。辛いんでしょって。辛かったんだねって思ってるのに。うん。なんかこう、なんとも言えない。そんなことないよとも言わないけど。表情はあんまり変わらないかな。
山根 じっと我慢してる感じ?
香織 うん。そう。なんか。そうなの、わかってくれた、とかいう感じじゃ全くなくて。なんか、むしろ、気がつかなくていいみたい。なんか、その、知ってくれなくていいみたいな。なんかそんな感じがする。うんともいいえとも言わないというか。

肩を抱いてみると

山根 Aさんに触れてる感じはどうですか?
香織 なんか、ずっとこう、肩に手を置いてる感じなんだけど、、、なんか、どちらかというと、こう、ぱって、手をこう、払われそうな、なんかそんな感じがする。
山根 肩に置いてるんですよね。
香織 うん。
山根 そっと、背中に手を置くというか、そんな感じはできますかね?
香織 うん。それはできます。
山根 そうすると、どんな感じします?
香織 なんか、ま〜、でも、うつむいたまんま。別に嫌だって拒否もなく。うん、なんかこう、背中さすってあげたりはできそうですね。
山根 背中の真ん中にそっと手を置いて。Aさんの温もり、感じられるかな?
香織 、、、うん、温もりは感じます。
山根 Aさんから、なんか伝わってくるものありますか?
香織 、、、、、、なんか、頑張ろうとしてるんだろうなっていう気はしますね。なんか自分で。
山根 じゃあね、Aさんにちょっとこういう風に言ってみてもらってもいいですか。今までずっとすごく頑張ってきたよねって。
香織 、、、。
山根 そうすると。Aさんなんか反応しますか?
香織 うんうんって、うんうんって言いますね。うんうんとは言います。
山根 じゃあ、Aさんに、ずっと我慢して頑張ってきたよねっていう声をかけてあげて。そうすると、Aさんからなんか伝わってくるものって、ありますか?
香織 、、、、、、なんか、さらに、こう、がくって、こう、、、う〜んって、なんかこう、さらに、うなだれてるような感じがしますね。
山根 いいですよ。Aさん。今、背中に手を置いてますよね。
香織 はい。
山根 もっと肩を両側から抱いてあげるような感じで、してあげたい感じはしますか?
香織 うん、すごくします。
山根 してあげると、どうなりますか?
香織 でも、うなだれた顔は、ちょっと、ちゃんと、上がりますね。
山根 うん。

バレた?

香織 顔が上がる。うん。顔上がって、なんかこう、私の手にこう、手を重ねてくれるような感じはあります。
山根 そこで、なんか感じられるものはありますか?
香織 なんか、1人で頑張ってたねって思います。
山根 1人で頑張ってたねって言うと、Aさんはどんな反応しますか?
香織 うん、ってうなずく。
山根 あと、Aさんに今言ってあげたい言葉ありますか?
香織 頑張らせてしまってたねって思います。
山根 頑張らせてしまってたね?
香織 なんか、、、、、、できないのに、できないのにっていうか。なんか、決して得意でもないし。得意な作業じゃないことを、なんか丸投げしてたっていうか。Aさんにやっといてねみたいな。なんか、そんな感じで、勝手に、その、任せてて、出来上がるみたいな。そんな感覚ですかね。
山根 うん。
香織 私は、待ってればAさんが仕上げてくれるみたいな。なんかそういう、勝手に責任っていうか。決して私が得意じゃないはずの作業を、そこにもう丸投げしてるような感覚で。なんか、、、そうね、そこに対する、その作業に対する引き出しをあんまり持ってないのに、やっといてってお願いしてしまってるから。Aさんは、なんか動けないでいるような感じがする。
山根 うんうん。
香織 で、うなだれてる。
山根 今、Aさん、うなだれてます?
香織 あ、うなだれてた。うん。で、私、それに今、気がついた感じ。
山根 Aさんの様子は変わってますか?
香織 うん。なんか、、、表情は明るくはなってないけど。
山根 うん。
香織 なんか、私がそこに気づいたことに対して、、、あ、バレた?じゃないけど。なんかそんな感じ。わかっちゃった?、みたいな。
山根 うんうん。
香織 そんな感じですね。
山根 その反応見て、香織さん、どんな感じがします?
香織 できないのに、やろうとしてたんだねって思う。なんか、そこを悟られたくなかったのか、、、なんとかやろうとしてたんじゃないかな、と。
山根 で、香織さんがそれをわかると、Aさんはどんな反応します?
香織 テレくさそうに、というか。バレたね。みたいな。あ〜、分かっちゃったんだ。みたいな、そんな感じですね。

得意じゃないものを丸投げしてた

山根 うんうん。今、Aさんに言ってあげたいこと、ありますか?
香織 無理させたねっていう感じ。
山根 そう?
香織 そう。
山根 そうすると、Aさんはどんな反応するんですか?
香織 ま、無理というかぁ、って感じです。無理というか、点々々々っていう。なんか、多分、頑張ろうとしてたんだろうなと思うんですよね。
山根 うんうん。
香織 無理させられてるっていう、そんな怒りとか、そういった感じの感情じゃなくて。なんか、できたらよかったんだけどねって。ああ、そんな感じ。私ができれば、うまくやれたら良かったんだけどねっていう、なんか、そういう感じがあってるような気がします。
山根 そういうAさんの反応見て、今、香織さん、どんな感じですか?
香織 、、、全然、なんでできなかったの、とか、そういう、攻めるとかいう感じじゃなくて。全くなくて。私ができたらよかったんだけどねって言ってくれて。いや、そもそも、得意じゃないからね、私っていう感じ。ですね。
山根 うん。
香織 それに対する知識とかもあんまりないのに、なんか、できるような気になってたのかな。気になってたっていうか、自分がやるものみたいな、なんか、そういう、当たり前っていう。自分のことだから、自分でやるのが当たり前みたいな。なんか、そういう感じで。
山根 うん。
香織 で、割と、なんか、周りの人たちがそういうのやってて。自分のを作ったりするのが得意な人に目がいってたから。私もできるんだ、みたいな。できるっていうか、やらなきゃ、みたいな感じで。
山根 うん。
香織 その部分をAさんに知らず知らずに、まるっとオーダーしてたような感じがする。しかも得意じゃない。だから、なんていうのかな。八百屋さんにお肉頼んだみたいな感じ。なんか、得意な分野じゃないものを。
山根 うん。
香織 そこの分野の人じゃないところに、なんか違うことをオーダーしてたような、なんかそんな感じ。
山根 うん。
香織 でも、その人は、私から頼まれてることだから。一生懸命やろうと思って、やろうとするけど。そもそもどうしていいかわからないで、うなだれてるみたいな。そんな感じで。無理させたねって、今私は思ってて。あ、いや、そんな、無理だなんて。うまくできなくてすいませんって言ってる感じ。いいよいいよって思ってます。私、今。

一緒に考えようか

山根 今、Aさんになんか言ってあげたいとか、してあげたいことありますか?
香織 なんか。どうやったらできるか考えようか。一緒に考えようか。みたいな感じですよね。だから、それが、自分でやるのか、誰か得意な人にお願いするのか、はたまた、やらないのか。
山根 うん。一緒に考えようかっていうことを言うと、Aさんなんか反応しますか?
香織 一緒に考えようかぁ。いいの?って感じです。
山根 その反応見てどんな感じですか?
香織 うん。だってできないじゃんって感じ(笑)。
なんか無理難題を押し付けてたのかなって思うな。
うんうん。だから、一緒に考えようって言っても、いいの?って。多分Aさんも私ができないと思ってんのかな。なんか、一緒に考えて、進むのって、出来るのって、いう。向こうは向こうで思ってる感じ。
山根 うんうん。
香織 でもなんかちょっと表情は。なんていうかな。ちょっと緩んでる感じがする。
山根 Aさんに、じゃあ、今まで頑張ってくれてありがとうって言うとどうなりますか?
香織 うん。うん、うん、うん、うんって頷く。うん。でも、なんかできなくてごめんねって言ってる。
山根 それに対して、なんて言ってあげたいですか?
香織 ありがとうって思う。
山根 Aさん、今こっち向いてますか?
香織 向いてます。
山根 Aさんを受け入れてあげたい感じしますか?
香織 あ〜、うん、します。こっち向いてくれたなって思うし、なんか、なんとかしようとしてくれたんだなって思います。
山根 もし、できそうであったら。あの、そっと抱きしめてあげて、ありがとうって。
香織 うん。それは思いますね。ありがとうって。
山根 暖かさを感じてあげてください。
香織 はい。
山根 もしよければ、そのまま香織さんの胸にそっと戻してあげてください。
香織 なんか大変だったねって、ありがとうって言って、ポンポンってしたら、ポンポンって返してくれて、戻ってきた感じですね。ニコニコってして。
山根 なんかちょっといい感じですね。
香織 うん。
山根 はい、ありがとうございます。

1人でやろうとしてた

香織 ありがとうございます。なるほどね。めっちゃリアルに映像が見えました。
山根 あ〜、そうなんですね。
香織 なんとも言えない顔してますね。うん。してましたね。なんか、そう。
そもそも、なんていうのかな、知識とか技術とかないのに。だから、それよりも、やることっていうか、もっと学ぶとか、得意な人と一緒にやってもらうとか、なんかもっと効率よくやる方法があっただろうなって、今思いますね。
山根 うんうん。
香織 となると、そうか。なんでも、そうなのかもしれない。なんか、どうしてか、自分でやっちゃおうとすると言うか。自分でやるっていうふうに、気づかないところでっていうか。意固地になってんのかなと思うというか。
山根 まあ、あの、自分で全部背負っちゃう癖があるんじゃないですかね。
香織 うん、なんかできると思ってる。
山根 うん。
香織 なんか、それが当たり前っていうか、普通。でも、なんか、ちょっと工夫がいるんだろうなって思うんですよ。やるためには。
山根 うん。
香織 そう。それをせずに、なんかしらないけど、やれるような気になってて、すごく遠回りしてるというか。
山根 まあ、長男、長女に、結構多いんですよ。そういうパターンは。
香織 でも、なんか。どこからやっていいかわからなくて。ぐるぐるやってて、時間がなくなって、不完全、っていうのを繰り返す感じ、な私。
やらなきゃいけないって思いすぎちゃってるから、そんなんなのかなっていう。1人でやろうとするから、何からやっていいかわからずに、ぐるぐる、ぐるぐる。
時間が来て、付け焼き刃で、できることをなんか、ここらへん、浅くやってるっていう感じですね。似てる!子供も!
山根 あの、長男、長女はこのパターンは多いと思うので。何か少し、誰かに頼るとかね、聞いてみるとか、助けを借りるとか。大体、そういうの苦手な人が多いので。
香織 うん、なんか、そんな気がした。
そして、最後、こう、戻ってきてくれる時に、あ〜、気づいてくれてありがとうっていう感じもするので。そして、戻ってきてるので。あ、そういう、そういうことねっていう。気づきというか、そういうことかって言う。
山根 うん。

ちょっとした助けを自分に許してあげる

香織 なんか、本当にいつも思うんです。誰かに頼ればいいっていう考えも、もちろん出てくるんだけど。
山根 うん。
香織 そこに、なんかやってみようって。自分でまずやってみようみたいな。なんかそんな気持ちを持って、頼らなくてやろうとしてるから。結局やろうとしてるけど、結局Aさんにまるっと投げて。Aさんだけがシュンってなってたんだなっていう。
山根 うん。
香織 うん。あ〜、すごくそれは思うな。
山根 でも、今の見てても、Aさんにちょっとヒントとか助けとかあげたら、なんかバリバリやりそうな気がしません?
香織 うん、します。だって、すごく嫌がってる感じは全くないんですよ。なんなら、うまくできなくてごめんねっていうか。やりたいと思ってるんだなと思って、やっぱり。だから、そうそう、ヒントとか、ちょっとノウハウじゃないけど、こうやるといいよみたいなアドバイスをもらえたら、なんかほんと、バリバリ、ささささってやってしまいそう。やり始めたら早そう。
山根 そうそう、なんか、そこのね、ちょっとした助けとか、そういうの。
香織 うんうん。
山根 ま、自分に許してあげればいいかなって感じですよね。
香織 許す。いい言葉。
山根 うん。
香織 そうですね。ちょっとした助けを自分に許す。うん、なんか、そしたら、すごくなんかニコニコ頑張ってそうな気がする。
山根 うんうん。
香織 あ、そういうことね、みたいな。なんか、アドバイスは受け入れる感じ。あ、やってみます、やってみます、とか言って。
山根 うんうん。
香織 おもしろ〜。なんか、不思議ですけど、ちゃんと戻ってきてくれましたね。よかった。もう、怒りの、反発の気持ちじゃなくて。
山根 (笑)
香織 (笑)

親が整わないと

山根 まあね。これがほんとにやってみないとわかんないですよね。
香織 そう〜、そう〜。だから、反発じゃないから、やれそうな気がするんですよ。結局、自分でやりたいと思ってることを、助けを借りれば自分でやれるんだっていう気持ちになったというか。
山根 うん。
香織 やりたくないの押し付けやがって、みたいな。なんか、そんなんじゃなくてよかったなって思う。
山根 うん。
香織 ありがとうございます。なんか、そういう自分になれたら、気づいたら娘たちもそんなんになってたらいいな。
山根 うん、まあ、実際ね、それが変わっていくとね。
香織 うん。
山根 普通にそれ真似していくと思うんですよね。
香織 そうですよね、そうですよね。真似していく。今までがそうだったんだからっていう。そういう意味でも、やっぱり親が整わないと、とか、親がっていうのは大事ですね。
山根 うん。
香織 そういうことってわからないんですよね。なんか、親が整えましょうとか、そういう、こう、ワードはいっぱいあるんですけど。それってどんなこと、っていうのが。こういうことを知って、ほんとに理解するというか。
山根 うんうん。これが経験値としてないと、人に言っても、抽象的な言葉にしかならない。
香織 うん、そう、そう、そう!
ほんと、そうですよ、、、すごいな、これは。大きいですね。
山根 うん。
香織 うん。私自身にとっても。あと、これからの私にとっても。これが、ちゃんと言葉で。ちょっとした助けを自分に許すって。これ、ちゃんとメモにしときます。
なんか、それが、こう、すごく、シューって入ってきましたね。
山根 うん。
香織 うんうん。それはすごく、自分自身をなんか許すことになるような気がして、よかった。楽になりそう。うん、ありがたい。ありがとうございます。すごっ!
山根 はい、ありがとうございます。

潜在意識にダイレクトにアクセス

香織 すごかったです、これ。これはすごい。これ、でも、ほんと、やってみないとわからないですね。
山根 うん、そうなんですよ。で、あの、これが、本当に潜在意識にダイレクトにアクセスしてるんだと思うんですね。
香織 でも、こう、どこに出てきてほしいですか、も。なんか、すごく、自分でこう、なんていうかな。作業が始まればサクサクやってるイメージはしたから、最初のところがいいって思ったんですよね。
山根 うん。
香織 で、結局、なんか、ちょっとした助けをもらったら、サクサクやりそうですよねって。ほんとイメージ通りで。だからそこに出てきてもらってよかったって思うんですけど、今。
山根 うん。
香織 これはまたヤマネさんならではの技っていうか、スキルというか、と思いますね。
山根 潜在意識も、これくらい深いところまでたどり着くのは、なかなか難しいと思います。普通はものすごい時間かかると思うんですね。いろいろ、話して、話して、この人のこころの中はこういう感じなんだな、みたいなのをつかんで。じゃあどこを聞けばいいかみたいなことをやらないといけないと思うんですね。
香織 うんうん。
山根 でも、インナー・セルフ・ダイアログ®は、それをすっ飛ばして直接、潜在意識に聴くってやっていくので。
香織 そう。不思議なんだけど、それが潜在意識だと、やってる本人は気づいてないんですよね。
山根 そうですね、うん。でも、見えちゃったりする。
香織 見えちゃったりするんですよね、すごくやっぱり。今日、まあ前回もそうだけど。すごく鮮明に出てきたものがそこにいるっていう、どっから出てきたんだって思うけど。なんか、そこにいるんですよね。グレーだったですよ、出てきた時、色は。
山根 そうね。うん。
香織 自分とのやり取りですもんね。自分とのと言うか。どっちも自分なんだけど、こう、なんか不思議ですね。不思議。でも、潜在意識なんだと思う。その、出てくるまでは。出してきてからも、すぐにはやっぱりわかんないですもんね。うん。その気持ちが変化して、どう変化するかもわからないし。深い!
山根 なかなか面白いです。
香織 面白い。面白いですよ、これ。なるほど。
香織 ありがとうございます。
山根 ありがとうございます。

インナー・セルフ・ダイアログ®